原因・対応

不登校は甘えなの?甘えが原因で学校に行けない子供への正しい対応

「何かいやなことがあるとすぐに学校を休みたがる」

「規則正しい生活や友だちづくりが苦手」

不登校生の親御さんからこのようなお話を聞くことがあります。こういったお声が年々増えているように感じます。

教育心理学の世界では、こういった状態を「甘え」「依存」と言います。

幼少時から甘やかされて育てられると、思い通りにいかないことをすぐに避けたがるようになります。

そのため、学校で思い通りにいかないことがあると、すぐに学校に行くことを嫌がってしまうのです。

親としては、

「厳しく接するべきか」

「無理にでも学校に行かせるべきか」

「それとも寄り添ってあげるべきか」

どう対応すれば良いのか判断が非常に難しいです。

そこで今日は

「甘えによる不登校の特徴

「甘えによる不登校の開始から克服までの4つのステップ」

「それぞれのステップにおける傾向と適切な対応」

の3つをお伝えします。

私は、自分自身の不登校を経験をもとに、今まで300人以上の不登校のご家庭を支援してきました。

適切な対応をすれば、甘えによる不登校は必ず乗り越えることができます。

それでは具体的に解説していきます。

ABOUT ME
タカジン
自分自身も不登校になった経験を活かし、300以上の不登校生の家庭を支援してきた不登校カウンセラー。不登校生の保護者の相談サービス『ぴあぽーと』を運営。

甘えによる不登校の特徴

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甘えによる不登校の子どもは、何でもすぐに親が自分の気持ちを汲み取り、好きなようにさせてもらえる環境で育ったため、以下のような特徴を持ちます。

  • 規則正しい生活を送るのが苦手
  • 苦手な物事を著しく避けたがる
  • 家以外で素直に自己主張することが苦手
  • 友だちづくりがうまくできない

最近は一人っ子が増えたため、このような特徴を持つお子さんが増えました。

ただ、甘えによる不登校の判断で大事なのは、「学校に行きたくないなんてただの甘え」とすぐに決めつけないことです。

あくまで、客観的に見たら「甘え」なのであって、本人は本人なりに苦しんでいるからです。

また、イジメや息切れなどの別の要因で不登校になっているのに、親が「甘え」だと決めつけてしまうこともあります。

実際、甘えによって育まれた性格がキッカケで友だちからイジメられるようになり、不登校になるパターンもあります。この場合は、「甘え」と「イジメ」の両方が不登校の原因と言えます。

だから、甘えによる不登校への対応では、急に厳しく接するのではなく、本人が成熟するのを気長に待ちながら、ステップに応じて適切なサポートをすることが大切です。

甘えによる不登校の4つのステップ

甘えによる不登校は、「逃避期」「苦悶期」「休息期」「回復期」の4つの時期に分類されます。

簡単に言うと、逃避期は学校に行きたがらなくなり始める時期です。

甘えによる不登校は、学校に行けるようになるまでに時間がかかる傾向が強いです。

年齢が低いほど成長や立ち直りが早く、年齢が高いほど時間がかかります。

ステップ① 逃避期の傾向と適切な対応

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学校を休みたがるけど昼からは元気

嫌なことを避けて特定の曜日に休んだり、頭痛、腹痛などのからだの不調を訴えて継続的に休むようになります。

前日は登校する意志を見せますが、学校に行くことに抵抗を示します。

当日の朝になると布団から出ることができなかったり、長い時間トイレに入って出てこなかったりします。

お昼を過ぎると元気になり、テレビやゲームを楽しんで過ごします。

学校に行ける日もありますが、長続きはしません。

また、お父さんを避けるのに、お母さんにはよく話しかけて甘えるのもよくある特徴です。

まずは気持ちを受け止めて休ませよう

まず、からだの不調を訴える場合は、気持ちを受け止めてあげてください。

気持ちを安定させるのがスタートラインなので、学校に行くように促すのは控えましょう。

元気がない場合は、じっくりお子さんの気持ちを聞いて、甘えさせてあげてください。

まわりの子どもと比較せず、本人のよいところや、ささいな変化や進歩をほめて、自信を形成していきましょう。

その代わり、生活習慣の確立にはこれまでよりも厳しく取り組みましょう。

不登校のきっかけが友だち関係であれば、親があいだに入ってあげたり、お母さんから先生に相談したりしてください。

ステップ② 苦悶期の傾向と適切な対応

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生活が乱れて完全に不登校になる

完全に昼夜が逆転した生活になることはないですが、生活がかなり乱れます。

夜遅くまでゲームやネットをし、昼まで布団から出てこないことが多くなります。

甘えタイプの不登校生は激しい反抗期になることはありませんが、学校や進路の話題になると不機嫌になり、自分の部屋に逃げ込みます。

家庭訪問に来てくれた先生とも会いたがらず、学校の話はとにかく嫌がります。

友だちが来てくれても、隠れて会おうとしません。

ただ、精神的な落ち込みは激しくなく、嫌な話題や学校とは関係ない人であれば、普通に話すことができます。

優しく粘り強く待つしかない

学校の先生には、家庭訪問や電話といった本人へのコミュニケーションはしばらく控えてもらいましょう。

親がお子さんの様子を電話で定期的に共有するだけで十分です。

家族には指示的な言葉や否定的な態度を控えてもらいましょう。

この時期だけはまわりには助けることができないのです。

現状を受け入れ、自然に接し、ときどき肯定的な言葉をかけてあげてください。

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ステップ③ 休息期の傾向と適切な対応

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少しずつ生活リズムが改善していく

生活リズムが改善しはじめて、午前中に起きられるようになります。

家の手伝いなども頼むとやってくれるようになります。

休日や放課後の時間帯であれば、特に嫌がることなく外出できるようになります。

家庭訪問にきてくれた先生と会うこともできるようになりますし、勉強・学校・進路の話も少しずつできるようになります。

少しずつ自分に自信を持てるようになって、表情も明るくなります。

うまく子どもの自信を育もう

一緒に遊んで過ごしたりして、子どもの好きなことをどんどん広げたり深めたりしていきましょう。

家庭訪問に来てくれた先生にも、同じ対応をお願いできれば良いと思います。

家の手伝いを上手くお願いし、子どもが家の中での役割と居場所を持てるようにしてあげてください。

お手伝いや好きなことへの取り組みはどんどんほめて、自信を育んであげてください。

また、お子さんの様子を見ながら、学校や友だちの話題に話に広げてみましょう。

特に問題がなさそうであれば、行事への誘いかけを学校の先生にやってもらうなどの形で、学校に行くきっかけを作ってみることも有効です。

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ステップ④ 回復期の傾向と適切な対応

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少しずつ心の成長が見られるようになる

甘えタイプの不登校生は、回復期に入っても難しいことや嫌なことからは引き続き逃げようとします。

しかし、好きなことや自分で決めたことには、粘り強く取り組む姿勢が出てきます。

遅刻や早退を繰り返しながらも、少しずつ学校に行けるようになります。

自分の好きな教科や自分で決めたことをやる場合は、教室で過ごせるようになります。

教室では友だちとの会話が増え、少しずつ明るい表情が出るようになります。

家でも学校のことを話す機会が増えて行きます。

子どもの成長をはげましていこう

お子さんの登校意欲を確かめながら、学校に行くことを促してみましょう。

その際には、

  • 学校に行く時間
  • 登校場所(教室か保健室か)
  • 帰る時間

などに関しては、本人の希望を反映し、じょじょに通常通りの形に持っていきましょう。

少しでも進歩が見られたらいっぱいほめてあげること、前日にできたことが翌日にできなくても受け入れてあげることを、忘れないでください。

3歩進んで2歩下がりながら、回復していきます。

好きなことへの興味関心や取り組みは、引き続き応援してあげてください。

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まとめ

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甘えタイプの不登校は、急激に状況が好転することはなかなかありません。

気長に取り組みながら、状況に応じて適切に対応していくことが求められるので、学校の先生が信頼できる場合は定期的に相談することをおすすめします。

有料にはなりますが、私のオンライン相談サービスを利用してもよいと思います。

また、甘えタイプの不登校は学校が嫌なだけで、通常のコミュニケーションには問題がないため、勉強面は家庭教師などを利用してケアするのもおすすめです。

勉強面で遅れないようにしておくと、登校を再開した時に学校生活への適応がスムーズになるからです。

お子さんが明るく学校に行ける日を願っています。

不登校生の親向け
オンライン相談サービス

私は長年、不登校の家庭を支援していますが、自分自身も不登校の経験があります。

当時はすごくつらかったですが、その経験がいま不登校カウンセラーとしてとても力になり、これまで300名以上の不登校生を支援してきました。

不登校は子どもの成長のステップの一つであり、適切に対応すれば必ず次に進むことができます。

「どうすればいいか分からない」と悩んだ時は、ぜひお気軽にご相談ください。

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