不登校経験談

保健室登校・別室登校とは?不登校の場合はどう活用すればいい?

こんにちは。不登校カウンセラーのタカジンです。

最近、異なる二人の親御さんから、保健室登校について相談を受けました。

一人の親御さんは、

「子どもが毎日学校に通っていたのに、急に教室に行けなくなくなって保健室にいるようになったのですが、大丈夫でしょうか?」

という相談でした。

もう一人の親御さんはお子さんが不登校なのですが、

「家庭訪問に先生が来てくれて、保健室登校でいいから学校に来てみないかと子どもに提案していたのですが、保健室登校って意味あるのでしょうか?」

という相談でした。

そこで、今日は保健室登校・別室登校のメリットやデメリットを解説し、保健室登校を経て不登校を克服した子どもの話をしたいと思います。

ABOUT ME
タカジン
自分自身も不登校になった経験を活かし、300以上の不登校生の家庭を支援してきた不登校カウンセラー。不登校生の保護者の相談サービス『ぴあぽーと』を運営。

そもそも保健室登校とは?

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保健室登校とは、児童・生徒が学校には登校するものの、教室でなく代わりに保健室で過ごすことをいいます。

「保健室通い」とも言われます。

ずっと保健室にいる場合だけでなく、一部の授業に出ることはできても学校にいる基本的には保健室にいる状態も「保健室登校」になります。

小学校や中学校では、どの学校にも1人〜2人の保健室登校の生徒がいると言われています。

保健室登校に至る経緯

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保健室登校に至る経緯は大きく二つあります。

一つは通常登校から保健室登校になる形です。

いじめや友人関係のトラブルだったり、嫌な先生や嫌な授業があることが原因となります。なんとなく教室に入れないという場合もあります。

もう一つは不登校から保健室登校になる形です。

学校に復帰するためのステップとして、いきなり教室に行って授業を受けるのはしんどいので、まずは保健室で過ごすことから始めることを目的にしています。

保健室登校のメリット

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出席扱いになる

保健室登校を「出席」として扱うかどうかは各学校の校長の裁量に任されていますが、現状では、

「保健室登校であっても学校には登校しているため、欠席者ではない」

と判断する学校や校長先生がほとんどです。

そのため、多くの小中学校では保健室登校を出席扱いにします。

卒業や進学のことを考えるとこれは大きなメリットです。

ちなみに、高校は情報が公開されていないのですが、私の知る限りでは欠席扱いになる場合が多い印象です。

学校生活のリズムを維持する・慣れる

保健室登校を行うと、学校生活のリズムを維持したり、慣れることができるのがメリットです。

不登校になって家にいると、どうしても不規則な生活になってしまいます。

それに慣れてしまうと、教室に戻る時に負担が大きくなります。

でも、保健室登校をしていると、

  • 決まった時間に学校に登校する
  • 授業が終わるとチャイムがなる
  • 昼休みにごはんを食る
  • 決まった時間に下校する

という学校生活のリズムに合わせて過ごします。

もちろん保健室で何をしているかは子どもによります。勉強する子もいれば、漫画を読んで過ごす子もいます。

でも、学校の生活のリズムに合わせて生活することに違いはないので、不登校で家にいる状態からいきなり戻るよりも、教室復帰への負担はずっと小さくなります。

他の生徒や先生とのコミュニケーション

保健室には、保健室登校をする生徒以外にも、ほかの生徒や先生が訪れます。

また、学校の廊下や登下校でほかの生徒や先生に会います。

他の生徒や先生と顔を合わせたり、言葉を交わす機会を持つことで、学校の人たちとのコミュニケーションに慣れることができます。

小さなきっかけで通常登校に戻りやすい

このように、保健室登校は、家で過ごすよりも通常の学校生活に近い日々を過ごします。

そのため、小さなきっかけで教室に戻りやすいというメリットがあります。

  • 行事の練習に友だちが誘ってくれた
  • なんとなくそろそろ授業に出ようと思った
  • 部活だけ参加するうちに教室に戻りたくなった

といったように理由は様々ですが、いずれにせよ、家で過ごしていたらこのようなきっかけで教室に戻ることは不可能です。

不登校から教室に戻るためのステップとしても、教室や授業に抵抗を感じた場合の救済策としても、保健室登校は大変有効です。

子どもを学校に預けられる

最近は共働きの家庭が増えましたが、親が共働きで子どもが不登校になると日中は家で一人で過ごすことになってしまいます。

小学生低学年の場合は一人で家で過ごすのは危険ですし、中学生以上の場合も決して良い環境とは言えません。

かといって、仕事を辞められない親御さんは多いはずです。

そういう点において、保健室登校ができれば家で一人で過ごさずにすむので安心です。

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保健室登校のデメリット

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メリットの多い保健室登校ですが、デメリットがないわけではありません。

デメリット対策をあわせてご紹介します。

人目が気になってしまう

保健室登校をすると、他の先生や生徒の目が気になってストレスを感じる場合があります。

だから、保健室登校を始めたら子どもがそういったストレスを感じていないかどうか、確認するようにしましょう。

学校によってはそういった問題に配慮し、「保健室登校用の別室」を用意している学校もあるので、先生に問い合わせてみてください。

※名称は様々ですが「相談室」などが多いです。

罪悪感を感じやすい

家で過ごしていれば同級生の様子を感じることは少ないですが、保健室登校をしていると、みんながちゃんと授業を受けたり教室で過ごしていることをひしひしと感じます。

そのため、子どもが罪悪感を感じてしまう場合があります。

難しいのは、そういった罪悪感がプラスに働いて教室に戻るきっかけになる時もあれば、ストレスを感じて余計教室に戻れなくなる時もあることです。

あまり罪悪感を感じずに過ごす事ができているなら気にする必要はありませんが、本人が苦痛を訴えるようであれば聞き入れてあげてください。

保健室登校を経て不登校を克服した子どもの話

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私がずっと前に支援した不登校生にサキちゃん(仮名)という女の子がいました。

その子は中学受験をして進学校に進んだのですが、授業の進む早さや新しい環境に戸惑い、中1の6月から学校に行けなくなりました。

親御さんは状況を理解して、小学校の時の友だちの大半が進学した地元の公立中学校に二学期から転校させたのですが、その後もすぐに「学校に行きたくない」と言うようになりました。

たしかに小学校の時の友だちは多くいましたが、他の小学校から来た子もたくさんいて、人間関係が変わってしまっており、途中からではなじめなかったのです。

また、最初の学校でうまくいかなくて自信を失っていたことも尾を引いていました。

ただ、保健室には行くことができていたので、保健室登校という形でしばらく学校に行っていました。

親御さんはそれでも不安だったようですが、私は「保健室登校ができるなら完全復帰は遠くない」と説明し、勉強が大きく遅れてしまわないようにサポートをしていました。

そんな中で、文化祭の日が近づき、クラスで劇の準備が始まると、小学校時代の友だちが「文化祭の劇の準備だけでもおいでよ」と誘ってくれて、劇の準備の時だけは教室に行けるようになりました。

最初は不安だったそうですが、劇の準備を通じて友だちができ、クラスの雰囲気にもなじめてやがてに教室に復帰しました。

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最後に

保健室登校,まとめ

不登校生ごとに事情は異なるので、お子さんの事情を踏まえて考えるのが一番大切ですが、

保健室登校は、不登校生にとって大切な「回復のステップ」であり、教室や授業に出られなくなった子どもにとっては貴重な「救済策」です。

教室に行かずに保健室で過ごすだけで本当に大丈夫だろうか・・・と不安になってしまうかもしれませんが、基本的には安心して大丈夫です。

それでも何か不安なことがあれば、学校の先生やスクールカウンセラーに相談するようにしましょう。

有料にはなりますが、私に相談しても良いと思います。

お子さんが早く元気に教室で過ごせるようになることを願っています。

不登校生の親向け
オンライン相談サービス

私は長年、不登校の家庭を支援していますが、自分自身も不登校の経験があります。

当時はすごくつらかったですが、その経験がいま不登校カウンセラーとしてとても力になり、これまで300名以上の不登校生を支援してきました。

不登校は子どもの成長のステップの一つであり、適切に対応すれば必ず次に進むことができます。

「どうすればいいか分からない」と悩んだ時は、ぜひお気軽にご相談ください。

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